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手越くんがNEWSじゃなくなってから1ヶ月たった。

YouTubeの動画はひとつも見られてない。

TwitterInstagramはフォローしたけど、webでお金を払っても見られなかったものが無料で見られちゃうんだって変な見方をしちゃうよね。

 

 

あのね、全然前に進めないんだよ。

わたし6月19日から全然前に進めないの。

意味わかんないニュースを見て頭が真っ白になって意味わかんない気持ちでバイトに行ったこと一生忘れないよ。

「終わったな」って、「調子乗りすぎたんだよ」って暴言吐かれても、「ですよね、ないですよね」って、本当じゃなくても、好きだった人のこと、そんな風に言いたくなかった。言っちゃだめだった。

でもわたしが見てきた大好きな手越くんのことを、どうやっても上手に伝えられると思えなかった。悪い面ばっかりが世間には伝わって、そうやって染み付いたイメージを、わたしなんかがどう言っても変えられると思えなかった。

わたしが見てきた大好きな姿は絶対嘘じゃないけど、世間はそんなことどうでもいい。

面白かったら、「バカだなこいつ」って言えたらなんでもいい。

本当の姿なんてどうでもいい。

そうやってついたイメージのなかで、また良いとはいえないイメージがついて、

わたしは「手越くんのことが好き」だと自信を持って言えなくなった。恥ずかしいと思うようになってしまった。

 

手越くんを好きなことが、いろんな人がいるなかで手越くんを選んで好きになったことが、わたしの好きなところだった。

だって手越くんを好きになったことで、こんな幸せな世界があるんだってわかった。友達もできた。好きだって言葉に出すことが大事だって思った。言葉に出したらもっと好きになれた。好きな人を好きな人しかいない世界で、「好き」を共有するのが楽しかった。毎日生きていこうと思えた。

 

 

わたしをそんな楽しい世界に引き上げてくれた人がいなくなっちゃった。

 

 

わたしは手越くんを好きになる前、二次元のアイドルが好きだった。

中学生のとき、画面の向こうのアイドルに夢中になってそれからCDもゲームもグッズも買ってライブにも何度か行った。

でもあるとき気づいた、わたしが好きなアイドルはこの世にいないって。

その人の性格も行動も過去も表情も、誰か考えている人がいて、演じている人がいる。

わたしが好きなアイドルは、その人として、この世には存在しない。誰かの考えたセリフを、誰かの声で喋って、誰かの考えた人生を歩んできた。

わたしが好きなアイドルって、誰だろうって思った。何が本当なんだろうってわたしはそう思ってしまった。

 

 

そんな時に手越くんやNEWSに出会った。

揺らいでた気持ちは、全部NEWSに傾いた。だって毎秒新しい。ずっと新規絵。

語られる話も、言葉も、歌も、全部本人から出てきてる!

 

手越くんはいつもまっすぐではっきりしてた。負けず嫌いで愛情深くて優しかった。

「嘘はつけないからさ」って言わなくていいことまで言って自分にもわたしたちにもまっすぐでいようとした。

わたしはそんな手越くんが好きだったはずなのに、手越くんの言葉も歌も過去も思いも全部知りたいと思っていたはずなのに、最後は「もう何も言わないで」って思った。

ステージに立ってる手越くんが好きだった。

ライブでうちわを見つけると、目があうとファンよりも嬉しそうな顔をしてるところ、つらいときに笑うところ、「愛してるよ」って心の底から思ってるように言ってくれるところ、メンバーに可愛がられて嫌がってるところ、それが本当にかわいいところ、全部知ってる、全部見てきた。

 

最後は知らない人に見えた。

 

わたしは本当は、本当のことなんて一つも知りたくなかったのかもしれない。

ステージに立っている手越くんが全部だった。

「NEWSの手越祐也」じゃなく、ただの「手越祐也」であるときのことは、何も知りたくなかった。目に入ってくることがあっても、ステージの上にいる手越くんが、NEWSとしてそこに立っている手越くんが見られたら、わたしにとってはどうでもよかった。

 

それなのにそれすらもう見られなくなっちゃった。

いやなところをいくつ見ても、顔をみて歌って踊って笑ってるところを見られたらそれでよくて、大好きな気持ちだけでいられた。

だけど今はいやなところばっかり考えるようになって、今まで大好きだった人のことをそう思える自分のことも嫌いになった。

1ヶ月立って、どんどんわたしが好きだった手越くんから離れていってるように思える。メンバーとファンに囲まれて可愛がられて可愛い手越くんのことが大好きだった。

もう見られないと思うと、わたしのなかでの手越くんは、もう終わっちゃったんだな。

 

手越祐也には裏表はない」って言ってたことがあったけど、

わたしにみたいに裏と表をはっきりと線を引いて見られるのが手越くんは嫌だったのかな。

 

今まで大好きだったのは、アイドルとして笑ってくれる手越くんがいてくれたからで、

ただやらかした人と思われている手越くんのことを、大好きだって言い切れないんだよ。

 

手越くんみたいになりたかったのにわたし、手越くんみたいにまだ気持ち切り替えられないよ。小さな不安に対しての覚悟はわたしにはまだできないし、きっとこれからもできないと思う。「ずっと大好き」って言ったのに薄情だって思うかな、ごめんね。

 

わたしみたいな亡霊を、手越くんも手越くんについていった人も、煩わしいと思うんだろうけど、4年って、短いけど長かったのよ。短かかったけど、その間に楽しいこともつらいことも嬉しいこともたくさんいろんなことがあって、人生で一番誰かに「好き」って考えたり叫んだり苦しくなったりした時間だった。人生で一番明るいわたしで、そう思えたことが幸せな4年間だった。わたしにとっては人生の喜怒哀楽ぜーーんぶをぎゅーーーっとしたようなそんな感覚で、ずっとずっと大切な思い出なのね。

だから簡単に手放せなくて、でも覚悟もなくて、わたしが一番自分のことめんどくさくてうるさくて意味わかんないと思ってるよ。

 

手越くんがしたことが正しかったとは思えない。

でもそれを罵る言葉を、好きだと言ったこの口で言うのは悲しかったし、間違ってたかも。

今まで手越くんのことを好きだと言ってた人が、メンバーや後輩の名前を出すなって強い言葉で言ってるのを見るのがつらかった。名前を出されて迷惑かもしれない人を守るためだとしても、手越くんが全部悪かったとしても。

 

1ヶ月毎日思うことが変わるし、どうしたらいいのかもわからないし、本当にぐっちゃぐちゃだった。

 

でもね、手越くんのこと大好きだった。毎日そう思ってた。

 

 

 

大好きだったよ。

これからも元気でいてね。